十六夜よりも 十三夜?

一番外側の花びらがやや淡い、ピンクの原種系のバラ、イザヨイバラ 十六夜薔薇
(ロサ ロクスブルギ Rosa roxburghii) (Species / Wild)。
和名の由来は、花の一方が欠けたような花型で、満月から少し欠けたというので
十六夜 (イザヨイ) と名付けられたそうです。ピンクまたはライラックピンクの二重
(17-25枚) 咲きで、たまに返り咲く二季咲き性です。
「いざよい」 とは、日本大百科全書 (小学館) によると、「満月 (十五夜) の翌晩の
月は出がやや遅れぎみになるところから、いざよひ (停滞する) の名が出たというが、
山の端に差し出ることをいうとの説もある。限定的には、とくに中秋の名月のあとの
陰暦8月16日の月をいい、和歌や俳諧に多く詠まれている。」 そうです。
古くは 「いさよい」 と清音だったそうです。
また 「十六夜日記」 という、藤原為家の側室・阿仏尼 (1222? -1283) によって記され
た紀行文日記は、京都から鎌倉への道中の紀行のほかに所領紛争の訴訟を扱い、他
の女流日記とは大きく趣きを異としているそうですが、これはちょっとバラのイメージとは
違いますね。
思うにこのバラは十六夜というよりも、元気な花色なので 「十三夜」 という感じもします。
満つれば欠け、昇竜に悔いあり。満ち足りるほんの少し前のひととき、それがもっとも
幸福な瞬間なのかもしれません。やっぱり 「十三夜」 と呼びたいですね。
再び日本大百科全書 (小学館) によると、「十三夜」 とは 「陰暦9月13日夜のこと。この
日に月見をする慣習があり、8月15日夜の芋名月に対して豆名月といい、後 (あと) の
月見ともいう。醍醐天皇の延喜19年 (919) に、清涼殿で月見の宴を催されたのが九月
十三夜の始めといわれている。福岡県糟屋 (かすや) 郡では九月十三夜を女名月と
いって、この日女が幅をきかすという。長野県北安曇 きたあずみ) 郡ではこの夜を小麦
の月見といって、この日の天気がよければ小麦が豊作だという。」 あります。
なお Colocasia's Photo World によると、サンショウバラとコウシンバラの交雑種とされる
原種系のバラで、中国中南部の山野で発見されたようです。
古いだけに別名も多くあります。
• Burr Rose • Chestnut Rose • Chinquapi
• Double Chestnut Rose • Fourreau de Châtaigne
• Kastanienfrucht-Rose • R. microphylla
• Rosa microphylla Roxb. ex Lindl. synonym
• Rosa roxburghii f. plena Rehder synonym
• Rosa roxburghii 'fiore pieno' • R. roxburghii plena
• Rosa roxburghii Tratt. • Rosa roxburghii Tratt. f. roxburghii
(千葉県佐倉市 佐倉草ぶえの丘 110603)
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